単段式宇宙輸送機(Single Stage to Orbit)とは、燃料や推進剤のみを消費し、エンジンや燃料タンクなどを搭載した機体を切り離さずに衛星軌道に到達できる宇宙機のことを指します。この単段式ロケット開発が当社ビジョン達成に向けて非常に重要になります。
背景としては、機体部品の再利用からロケット打ち上げコストを抑える効果につなげられるためです。真空を飛ぶための燃料として使われる酸素を積んだタンクは、高額なものではあるものの宇宙空間に辿り着くための機体軽量化手段として、飛行途中で切り離され、そのまま使い捨てになります。
このような事例により、ロケットの打ち上げには高額なコストがかかってしまいますが、宇宙空間に辿り着くために機体の一部を切り外しなどを行わない単段式ロケット開発を達成できれば高額な部品の再開発コスト問題などが解決され、さらなる宇宙事業への投資・これまでの頻度以上のロケット発射実験、ひいては低コストで民間の方が宇宙にいける未来の実現に繋がります。
単段式高頻度往還機の実現は、日本の宇宙産業にとって大きなチャレンジになります。