人や物を高頻度に輸送するシステムは、高頻度単段式輸送機だけを開発しても実現できません。発射・着陸を安全に行う射場自体や、それを管理・管制するための地上プラットフォームにより、スムーズに、輸送機の点検・整備を行い再発射を行う必要があります。
新しいコンセプトの輸送機に関する研究開発において、打ち上げ実験を繰り返すのは、莫大なコストと時間がかかります。コンピューティングパワーを使ったシミュレーションと実験から取得できるデータを組み合わせて、ITシステムの構築におけるアジャイル開発のような効率的な研究開発体制を目指しています。
また、輸送機の製造段階においても、より効率的なサプライチェーンの構築やコンポーネントから取得できるデータによる改善フィードバックなど、研究開発チームと製造チームやサプライヤーが常に情報を共有し、効率的に高速な製造ができるような体制を検討しています。
これらを実現していくには、今まで航空宇宙業界でキャリアを積んできたエンジニアのみならず、様々な製造産業もしくはIT産業での知恵や経験を結集し、今までの常識にとらわれない企業文化を育んでいく必要があると考えています。